2006年09月06日
キッドナップ・ツアー
夏も終わりのこの頃にこの本を。
読みおわったら夏が終わった気分。。。
夏休みの第1日目にユウカイ(=キッドナップ)された主人公ハル。
犯人は二か月前から家にいなくなっていた父親。
だらしなくて、情けなくて、お金もない。
そんなハルとおとうさんのひと夏のユウカイ旅行。
ストーリーとしては、劇的な結末も無く
結局誘拐の目的が何だったのかわからないまま。
でも別にそれでよかった。
私はなんでかこの人の文章がとても好きなんです。
いつも穏やかな気分になれる。
別に特別きれいな言葉とか表現をつかってたりするわけでもなく
文章が上手いとかキレを感じたりするわけでもなくて
ただスキだなぁ~と思います。
どの本を読んでもイメージするのは、
普通の青空にうっすらと雲が浮かんでたりする光景。
フレームの下のほうには電線が写ってたりするほんとに普通の空のスナップ。
普通の日々を
自分の一日一日を
気負わず着実に謙虚に
過ごしていくといいのかなって。
その中で琴線にふれるものを大事にしようって。
そんな気になります。
これは私の勝手な思い込みかもしれないけど
この人はとっても自然に人の気持ちを感じとれる人なんかな~と。
例えば、みんなといる席で1人だけ気分が乗り切れていなかったり
何かを言いたくて言えずにもどかしく思ってる人に気付いて(しまって)
何気なくリアクションをしてくれる人なんじゃないかな…って思ってます。
ほんとに人間観察が上手い人っていうのは
こういう、何も言わずに気持ちを汲んでくれてるような人なんじゃないかな、と思う。
私は 「趣味は人間観察」 って言葉があまり好きじゃない。
なんだか他人に対する優越感を感じてしまうから?
それからどうするのか?って思うから?
人間観察って皆自然とやってしまってるものなんじゃないかと思うから?
私の人間観察は自分の小心さからくるものだから?
Posted by ヤックル at 23:02│Comments(1)
│本
この記事へのコメント
これは私の勝手な思い込みかもしれないけど
この人はとっても自然に人の気持ちを感じとれる人なんかな~と。
この人はとっても自然に人の気持ちを感じとれる人なんかな~と。
Posted by スーパー時計 at 2013年05月13日 17:25